『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』
会社を突然首になったときの事を想像してみて下さい。
そんなとき、お子さんに、
『お父さん、私たち貧しいの?』と聞かれ、
『いや、私たちは大丈夫だよ(強がりでなく、本心で。)』
『僕が働かなくても、僕たちのためにお金が働いてくれるからね。』
と言うことができたら、いかがでしたでしょう。
この、『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』の著者であるジェイエル・コリンズさんは、特別な才能を必要としないながら『僕が働かなくても、僕たちのためにお金が働いてくれるからね。』と言ってのけるための方法を、この本を通じて紹介されています。
『僕が働かなくても、僕たちのためにお金が働いてくれるからね。』⇒『会社に縛られないお金』
『会社に縛られないお金』を得るには?
VTSAXに投資すること
とてもシンプルですよね。
ただ、VTSAXに投資すれば『会社に縛られないお金』を得ることができますよと言われて、『それじゃあ、VTSAXに投資しよう!』と、なりますか?
なりませんよね?
著者が実践していることは単純に一つのファンドを買うということだけ。
特別な才能は必要ありません。
ただ、”単純に一つのファンドを買える”という事が特別な才能な気がします。
”単純に一つのファンドを買える”ための心得
②お金についての考え方を鍛える
③相場についての考え方を鍛える
色々、書かれていますが、ざっくりまとめました。
稼ぐ範囲で使い、借入金は避ける
FIREの考えと同じくしっかり節約して、投資に回せるお金を増やしましょうということを進められています。
お金についての考え方を鍛える
300万円もらったとしましょう。
このお金どう使いますか?
車を買ったり、ゲームソフト勝ったり、おいしい食事に行ったりしたいですよね?
このような消費することだけに意識が集中していませんか?
このお金をもし、ファンドに投資していたら、今は300万円でも数十年後は何倍にもなっているかもしれません。
全部投資し続けなくても、投資した300万円のうち、12万円(4%分)だけ使うと決めたら、300万円は投資元本として残ったままで、毎年12万円を生み出す金の卵になっているかもしれません。
そう考えたら単純に消費することだけに意識を集中させることはもったいないと感じてくるのではないでしょうか?
相場についての考え方を鍛える
この部分は、コロナウイルスによる株価の乱高下中に是非読んで頂きたい部分です。
ここでは、以下のポイントがあります。
2.誰にもベストなタイミングは分からない
3.個人、個々の銘柄への自信を過信するな
4.ドルコスト平均法の若干の否定
1.アメリカの市場は大きく変動するが上昇し続けている
是非、ダウのチャートを検索してみて下さい。
今まで多くの金融危機が起こっておりますが、いずれの危機も克服して、上昇していることが確認できます。
(将来に渡ってこれが続くということは保証されていません。)
2.誰にもベストなタイミングは分からない
株の世界には多くの専門家がいます。ただ、暴落が始まると言っている人もいれば、まだまだブームはこれからだといっている人もいます。
結局、どれが正しいのか分かりませんよね?
3.個人、個々の銘柄への自信を過信するな
アクティブファンドというのも選択肢の一つになるかと思います。
特別な才能を持つファンドマネージャーはいるかもしれません。
ただ、あなたがその人を選べますか???
4.ドルコスト平均法の若干の否定
この部分は少し意外でした。
個人的には、ドルコスト平均法がいいのではないかと思っていたためです。
著者が否定的な理由としては、
①77%の確率で市場は上昇する。
1970年から2013年までを見ると、43年間のうち33年間、市場は上昇しています。全期間の77%です。
父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え [ ジェイエル・コリンズ ]
・・・暴落は一瞬、それ以降はゆっくり上昇というのが過去の流れで、ドルコスト平均にしても大体は前月よりも高い金額でファンドを購入する必要があるという意味。
まとめ
今回、『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』というFIREを目指す上で心得ていた方が良いと思われる内容がまとめられている本に出会うことができました。
2.誰にもベストなタイミングは分からない
3.個人、個々の銘柄への自信を過信するな
4.ドルコスト平均法の若干の否定
現在のコロナによる金融危機に関しても、この考えを参考にして投資を続けることで、FIREに一歩近づけそうですね。
最後に、心に残った部分の紹介します。冒頭部分で、この部分に共感し読み進めることにしたと言っても過言ではありません。
これは引退後の話ではありません。
経済的に自立するといっても、引退後のことではありません。私は働くことが好きで、ずっとそれを楽しんできました。経済的自立とは、選択肢を持っているということです。何かあれば「ノー」と言える状態です。「会社に縛られないお金」を持ち、そのおかげで自由であるわけです。
父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え [ ジェイエル・コリンズ ]